スパイスチキンカレー
『カレー』といえばインド!ですが、広いインドのどこを訪れても『カレー』というメニューはありません。
18世紀初頭 南インドに侵攻したイギリス人たちはそこで「スパイスを使って、魚介や野菜を調理した汁もの料理」をバナナの葉に乗せ、左手を器用に使って食するインド人の食事スタイルに出会いました。
初代インド総督ヘイスティングは彼が駐在したベンガル地方のお米とスパイスそして、それを使った料理のレシピを母国に持ち帰り、その後ヴィクトリア女王に『curryカリー』として献上されたのが、「カレー」の始まりといわれています。
そのスパイスを使って調理する汁物料理:『カリー』は南インドでは魚介や野菜を使い、素材の味を活かしたあっさり仕上げ、北インドでは鶏肉と油脂をたっぷり使って濃厚に… と好対照
このレシピは北インドのレシピに近いのですが、油脂を極力控え、旨味とコクにこだわってみました。旨味upもかねて、玉ねぎはオニオンソテー にして使います。骨付きの鶏肉はヨーグルトソースでマリネしてから煮込むのでほろほろに…コクがあってまろやかで、家族から、そして講座のご受講生の方からも「また食べたい…」のリクエスト頻出の美味しさです。
カレーパウダーを使うので、スパイスカレー作り入門の方にもお勧めです。 さあ Let's try !
*カレー作りの工程は、先ず旨味の素となる『オニオンソテー 』を作り、それを使ってチキンカレーを作っていきます。
オニオンソテー レンジで時短 でも 本格的!
《材料》
玉ねぎ 600g (3個)
オリーブオイル 大2
バター 10g
塩 小1/2
《作り方》
① 玉ねぎは縦半分に切って芯を除き、繊維に沿って薄切りにします。
② 耐熱皿に広げ入れ、ラップをせずに電子レンジ(700wまたは600w)に10~15分かけましょう。
③ ②玉ねぎをフライパンに移し、オーリーブオイル・バター・塩を加えて中火にかけ、濃い茶色になるまで炒めます。
(左)600gの玉ねぎスライス(中央)レンジに15分かけた状態 水分が飛んでカサが減っています。↓(右)フライパンを中火にかけて、炒めはじめます。
5分でうっすら色づき → 10分経過する頃一気に色付き始め → 15分を目安に濃い茶色になったら出来上がり!
→150gほどのオニオンソテーができます。 冷蔵保存で1週間 小分けにして冷凍すれば2ヶ月間
チキンカレー
《材料》 4人分
鶏もも肉 500g (大2枚)
オニオンソテー 140g …中2個 (400g)分
にんにく 大1
生姜 大1
トマト缶 1缶
ヨーグルト 100g (100ml)
カレーパウダー 大2
塩 小1
《作り方》
① ヨーグルトをボウルに入れ、にんにく、生姜をすりおろして加え、カレーパウダー(大1)も加えてよく混ぜ合わせます。
② 鶏もも肉は一口大に切って、①のボウルに入れ、混ぜ合わせ、冷蔵庫内に置いてマリネします。
… 30分 できれば半日マリネして、2日以内には調理しましょう。
③ 鍋に②ボウル内の材料全てを移して中火にかけ、オニオンソテーも加えて馴染ませながら加熱します。
④ トマトを加え、ヘラで実をつぶしながら中火で加熱します。
⑤ 弱火にしてカレーパウダー(大1)と塩(小1)を加え、1分ほど煮込んで仕上げましょう。
☆『カレーパウダー』と『ガラムマサラ』の違いとは…
カレーパウダーとガラムマサラはどちらも数種類のスパイスを合わせた「ミックススパイス」で、イギリスでカレーを簡単に作れるよう考案されたものです。
使われるスパイスは製造メーカーによって違いますが、カレーパウダーとガラムマサラの大きな違いは、
①ガラムマサラには辛味の強い「チリペッパー:唐辛子」が含まれないことと、
②カレーを黄色く色付けるスパイスである「ターメリック」が配合されていないことです。
よって、ガラムマサラは使われる各種スパイスのもつ刺激はありますが、辛味は強くないので、カレー料理に使う場合、辛味は抑えたいけれど、スパイスの風味を加えたい時に加えると効果的です。