プレーンナンとガーリックナン ふっくらもっちりは手作りならでは

『ナン』は精製した小麦粉にヨーグルト、牛乳、生乳を精製して作るインドの伝統オイル「ギー」と、少量の砂糖を加えて発酵させて作る生地を延ばして成形し、タンドールと呼ばれる釜の内壁に貼り付けて焼きあげたものです。

タンドゥール釜で焼かれる『ナン』 屋台でナンを焼いているのは珍しく、貴重な映像になりました。

2011年 インド オールドデリーにて撮影した写真です。

北インド発祥のパン:「ローティー」の一種ですが、インドでは大きなタンドゥール釜を持つ家庭は少なく、精白した小麦粉で作るナンは贅沢品 主に北インドの高級料理店のメニューとして存在し、食文化の異なる南インドではまず見かけません。

北インドの人たちの日常生活では全粒粉から作る『チャパティ』が主食です。

とはいえ日本のインド料理メニューではすっかり定着し、チキンカレーとも好相性!ふっくら美味しい『ナン』を焼いてチキンカレーに合わせてお愉しみください。

プレーンナン と ガーリックナン

《材料》直径13〜15cmの丸型が6個作れます。

薄力粉            150g

強力粉                      150g

ベーキングパウダー    小1と1/2

塩          少々

ヨーグルト      200ml

砂糖          大2

オリーブオイル      大2

バター(仕上げ用)     大2

ニンニク       1片

*ガーリックナン用の『ガーリックバター』は「バター大1」に「おろしニンニク」をお好み量加えて練り合わせます。

《作り方》

① ボウルに薄力粉、強力粉、ベーキングパウダー、砂糖、塩を合わせてふるい入れます。

② ①のボウルにヨーグルト、オリーブオイルも加え、全体を木ベラでよく混ぜ合わせます。

③ 粉っぽさがなくなったら手で混ぜてひとまとめにし、ラップをして15分ほど休ませましょう。

④ 打ち粉(強力粉)を振った台に生地を取り出し、成形します。焼きやすく食べやすいのは6等分…生地を丸めてから、麺棒で直径13~15cmの円形にのばします。

⑤ フライパンに生地をのせ、蓋をして中火から弱火で5分ほど両面を焼きましょう。

⑥ 焼きあがったら熱いうちにバターを塗って、カレーと合わせて召し上がれ…。

*ヨーグルトを加えるのはなぜ?

ふっくらナンを目指すために加えるのは『ベーキングパウダー』ですが、その主成分は重曹:炭酸ナトリウムです。炭酸ナトリウムは加熱されると炭酸ガス(CO2)を発生させるため、生地が膨らみます。

さらに重曹の「酸に反応して炭酸ガスを発生させる性質」に注目して加えているのが『ヨーグルト』 重曹と酸性のヨーグルトが反応することで、より多くの炭酸ガスが発生して生地を膨らませるのです。

ヨーグルトは重曹の持つ苦味を和らげる働きもあり、焼き上がりにその酸味がほぼ感じられないこともあり「ふっくら作戦」のための最適な食品!として加えています。