インド紅茶紀行 回想の記 1

寝る間も惜しみ、2倍の時間を五感いっぱいに受け止めて過ごしたインドでの8日間…お願いします。…その高揚感と緊張もようやく沈静化してまいりました。

800枚の写真を追いかけて、鮮明に残る旅の思い出を綴ってみようと思いますので、お付き合いいただきますように…お願いします。

 

【10月8日】

『9時 成田空港 団体カウンターに集合のこと… 』

事前に届いた旅行社からの指示に従うべく、たまプラーザ6時30分発のリムジンバスに乗車…いよいよインド紅茶紀行へ第1歩です!

ゆとりをみたとはいえ、バス利用は時間が読めません。

定時に成田に到着してホッとしつつ指定場所に行ってみると、すでに多くの参加者が集合されており、早々に旅の間同室になるMさんを紹介されました。「よろしくお願いします♡」 ちょっと緊張…

 

旅の主催者である磯淵先生と旅行社の社長さんと参加者19人の 

総勢21人 全員元気に集合し、いざインドへ出発です。

さて、旅行を請け負った旅行社『ビーエス観光』の添乗スタッフさん

なんと 今回は社長自ら…とのこと  あら〜 ! ?

その訳は、アッサム それも奥地まで行くので…。

う〜ん 納得。

その瓶は冷蔵庫というより結露のためか氷の中で冷やしていたかのように水まみれで、ラベルの端々はあちこちふやけて破れているではありませんか!

でもそれがまたいかにも『インド』を漂わせるようにも思われ満足していると、なにやらスパイシーな香りがたちこめ、機内食が運ばれてきました。

メインはパラパラの陸稲ご飯を真ん中に、チキンカレーとパミール・コールマー(インドのチーズ:パニール入りのヨーグルトを使ったマイルドカレー)。

左上さいの目に切ったにんじんいっぱいのコールスロー風は甘くておかずには不向きな印象。

日本からのフライト意識したのか伊達巻きや黒豆煮と飛龍頭の一皿も…取り合わせが不思議なプレートでした。

結局ワインは飲まずに、お隣さんと「ホテルでのお楽しみにしましょうね ♬ 」

日本時間は昼間!のフライトですから…眠くもならず、つけてみた画面のお髭の立派なイラストはいかにもインド! 

インド音楽のチャンネルをセレクトし、各ジャンルを楽しみつつ長のフライトを過ごしました

インドは日本時間に遅れること3時間 デリーのインディラー・ガンディー国際空港に降り立ったのは現地時間の午後5時過ぎ…夕闇せまる新空港は広々清潔で、敷き詰められたカーペットは毛足が長くてフカフカです。

昨年2月の訪印時、「次回は向かいに建設中の新空港を使うことになるよ…。」と言われたのを思い出し、なるほど…

建物も大きく様変わりですが、あんなにいたライフル銃をかかえた警備員の姿がない! すっかりソフトな印象です。

しかし 甘くはなかった!

手荷物検査で 『ちょっと 待った!』 え〜 ???

強面の検査官はバックの奥まで腕を入れて念入りに捜索しています

その手に握られて出てきたのは

あッ ワインですか〜 !? 

「ホテルで飲もうね ♪」の白ワイン 没収されてしましました。

当然お隣さんも…? が、 隣の列はチェック無し!

「一緒に飲もうね♡」と慰められて一件落着したのでした。

 

さ〜 これでホテルに向かってゆっくりと…が通常ですよね。

でも そうはいきません。

国内線に乗り継いで、カルカッタへ… さらに2時間のフライトが待っていたんです・・・

インド紅茶紀行 回想の記 2

 

プレスホルダーの写真はインディラー・ガンディー空港の国内線乗り換えゲート付近:近代的な巨大ターミナルぶりがお分りいただけますよね !?

 

2時間のフライトの後降り立ったコルカタKOLKATAは1690年 イギリスの東インド会社が拠点を置いてから1911年にデリーに遷都されるまで

植民地インドの首都として栄えた都市。

英語名はカルカッタ 今でもインド第4の大都市ですから

すでに10時を過ぎた空港も活気を呈して不夜城のよう

客引きのタクシーひしめく中、私たちツアー一行はマイクロバスで宿泊予定のホテルに向かいます。

「明朝の出発を第一に考えてのセレクトです…」添乗してくださった旅行社の方が何度も繰り返すそのホテルは空港から15分 

ビジネスホテルといった感じ。

ともかくやっと宿についたのね。1日終了 休めるわ〜 ・・・

 

ところが

 

荷物を広げて 「シャワー お先にどうぞ〜」「それでは…」と、長かった移動の疲れをとるべく態勢を整え始めるとなにやら外が賑やかに ?

いえ 悲鳴のような声?

やみくもにドアを開けるのは控えましょう…なんて思っていると

先にシャワーを使ったMさんがバスタオルをまとって登場し、第一声 …「お湯 出な〜い !」「水 茶色!」

え〜 平均気温は25あるとはいえ、夜は涼しいくらいなのに

それはキツイ! 「もう 冷えちゃった〜」 唇の色がありません。

では 次 私が果敢に水のシャワーに挑むワ… 

なんて言っているとノックの音 

同行のツアー仲間です。「ね〜 うちの部屋 蟻が行列してたの!」

「床だけじゃなくて、壁にも2列!」

先ほど来の騒ぎはこの『蟻騒動』だったようで、それにしても3Fですよ?

蟻退治にきたホテルの従業員達は大きめの布で風を送り、蟻を散らすだけで、『退治』『撃退』にはほど遠く、結局フロントに掛け合ってほうきを借り、自分たちで退治したとのこと。

もちろん彼女たちもこの騒動の後 うっすら茶色の水のシャワーで洗礼をウケたに違いありません。

すでに とっくに日付けは変わって 早く寝なくちゃ〜

だって 6時にはグワハティーに向かうJet Airwaysに搭乗してなくちゃいけないんですから…起床は4時 !?

睡眠時間3時間弱!の日々の始まりでした…。

 

飛行機から持ち出し、没収も免れた「一緒に飲もうね♡」の白ワイン1本

インドの夜に乾杯! のはずだたのに

そんなゆとりはないまま おやすみなさ〜い Z Z Z 

 

2011年10月21日金曜日

 

インド紅茶紀行 回想の記 3

 

【10月9日】

「明日は早いので、各部屋にモーニングコールします。」

前日の予告通りのモーニングコール … ですが たいていホテルスタッフ

が「Good  morning」でしょ? それが同行の社長自ら… 

なぜって ホテルスタッフにお願いしたところ、「モーニングコール?結構ですけど、ご自分でどうぞ…」と言われてしまったのだそうで、

各部屋へお電話 お疲れさまでした。

朝5時 まだ宵闇の中バスに乗り込み、空港までの15分

添乗スタッフ シャシーさんが朝食と5000円分両替されたルピーを配ってくださいました。 お札のお顔はそろってガンジーさん

搭乗を待つロビーの椅子に座って、支給されたお弁当の朝食です。

ゆで卵には小袋入りの塩がついて、サンドイッチはチーズと無難に定番。

でも、りんごは…皮ごとかじっちゃうの? 結局夜まで持ち歩くことに…

売店で求めたチャイはほどよい甘みで暖まりましたよ。

大きく真っ赤 神々しい朝日が東の空に浮かぶのを眩しく眺めつつ、

座席は左右2列ずつの国内線飛行機に乗り込みいざガウハティーへ

1時間半のフライトです。

7時20分 定刻通りガウハティ空港に降り立ち、一息つく間もなく専用バスにてジョハットへ

320キロ予定所要時間6時間のバスの旅の始まりです。

ジョハットはガウハティからブラマプトラ川添いにさかのぼり、シブサガルとのちょうど中間に位置する都市 

大型バスのスプリングはよいはずなのに、その走りは激ゆれで、ロデオの馬の鞍上のごとく…私の内臓 配列がおかしくなってしまわない? 

インナーマッスルまでも鍛えるかの激しい乗り心地。

インド政府さ〜ん インフラ整備急務じゃありません?

上下左右運動に加え、走行速度がまたハンパなく、

朝霞の中 景色が飛んでいきます。

途中トイレ休憩寄ったお店ではチャイの販売コーナーに人だかりが

インドの皆さん ほんとによくチャイを飲まれます。

インド紅茶紀行 回想の記 4

紙コップに入って持つのも熱い!もちろん飲むのもしばらく待たなくては

のチャイを持って車上に戻ると、 トイレ休憩中に買い求めてくださったのでしょうか… ガイドのシャシィさんがインドのお菓子を配ってくださいました。それはさながら日本の『おこし』で、チャイにも良く合いましたよ。

潤いと安らぎをありがとう… 

相変わらずのロデオ状態ながら“うとうと”できるのは昨日の今日だから!?

インド紅茶紀行 回想の記 5

 

320キロは走りがいがありますよ〜・・・ 

そんな中始めて茶園が目に飛び込んできた時は、

いよいよ…アッサムまでやってきたわ!感が高まりました。

葉を摘みやすいよう低く刈り込まれた茶の木の間に点在するのは『シェイド ツリー』 強い日差しを遮り、陰をつくって、柔らかくて風味豊かな茶の葉が育つ環境作りに、

一役買っているのです。

 

ロデオは続くよどこまでも・・・が中断!昼食休憩のためレストラン『ジョンガリ』へ

外からの風が気持のよいテラス席でバラエティー豊かなインド料理を楽しみました。

このカトラリーのディスプレー 素敵!

チャパティ(フスマ入り小麦粉に水を加えて練り、薄く成形し、焼き上げたもの)と

ペースト2種

豆カレー

チキンカレー

バナナの花のカレー

パニールカレー(Paneer:白くて柔らかいチーズで、菜食料理によく使われます)

バナナの皮で包まれた魚料理

パコラ:(カレーリーフの天ぷら)

「これがカレーリーフです。」

ビーンズ・ジャガイモ・にんじんのスープ煮

乳粥(甘いお粥風デザート)

 

 

激しい揺れに耐えた胃袋に

充実の昼食でした。

 

「ごちそうさま♡」

インド紅茶紀行 回想の記 6

320キロ 走りに走って、到着しました〜!

ジョハットJOREHAUTの茶園 いよいよ製茶工場見学です。

茶園は広大で、車窓からは茶園で働く方々の住まいが見え隠れ

製茶:そう 摘み取った茶葉をお茶(紅茶)にするのですが、

現在その製法は大きく2つ

1つは茶葉の形を残したリーフ仕上げの伝統的オーソドックス製法

もう1つは顆粒状に仕上げるCTC製法

このCTC製法:大型サイズの茶葉では抽出に時間がかかる上に、茶葉の計量や茶殻の後始末も面倒!『もっと早く、もっと強く紅茶のエキスを抽出したい!』という消費者の声に応えて開発され、 今では世界生産量の60%以上がこのCTC製法で作られています。

CTCCrush 押しつぶして

   Tear 引き裂いて

   Curl 粒状に丸める 

それぞれの機能をもつ特殊設計の切揉機を使うと、茶葉が小さな粒状に成形されて仕上がるんです。

ティーバックに使われるのはほぼCTCで作られた紅茶なんですよ。

cocorobaのチャイ用 TEA MASALAもCTCの茶葉を使っています。

 

JOREHAUTの工場で見学したのも、CTC製法での製茶

 

さあ いよ見学開始です !

① 工場入り口に並ぶのは…茶葉を乗せた棚の下に温風を通して葉をし

  おらせる温風機 まず生葉の水分を飛ばします。

 下を温風が通るこの棚に生葉を置いてしおらせます。

残念ながら葉がなかった!

② CTCの機械 毎分700と70回転の2本のローラーのに茶葉を

  挟み込んでそれぞれの突起やナイフで茶葉の組織を切断

  その後斜めに切り込みのある溝で形を丸く整えます。

③ 体育館のようなフロアーに茶葉を広げ、時々かき混ぜて酸素と触れ

  あわせると『酸化』『発酵』が進み、葉が茶色に変わります。

  室内むせかえるような草熟れとすでに紅茶の香りも

④ 発酵終了のタイミングは味や風味を決定づけます。

  乾燥させる温度管理はしっかりと

⑤ サイズごとの出口からふるい分けられて完成茶葉がお目見えです。

⑥ 袋詰めして完成!

〝おまけ〟ですが… 重い荷物から頭を守る必須アイテムはドーナツ型

インド紅茶紀行 回想の記 7

カルカッタからジョハットへ…舗装などない凸凹道を砂煙巻き上げ

猛スピードで走ること320キロ

「始めまして♡」 遠く遠〜くではありますが一角サイに念願のご挨拶

『とうとうやって来たワ!』 地平線まで続くアッサムの茶畑

そして製茶工場の見学

… 1日の盛りだくさんなこと !

でも まだまだ終わりません。

夕闇迫る頃 ジョハットの市街にたどり着き、荷物はバスに置いたまま

街散策に繰り出しました…。

道幅は広いけれど、舗装…はありません!のメインストリートに細い露地が何本もあって間口の狭い商店がひしめきます。

分銅計りが活躍して

金物屋さんで地元の人達ご愛用のアルミ製やかんと各種茶こしとステンレス製のチャイカップを買い求めました ♪。

チャイを入れる必須アイテムがそろいましたよ。 それもアッサムで… ♫

やかんのアルミの厚いこと! 

 

時を忘れてのジョハット散策 

約束の集合場所での第1声は「お腹すいたね〜」

ホテルに入って早々お食事はもちろんスパイシーなカレー料理ですよ。

串に刺さされ、窯で焼いて出されたタンドリーチキンとナン 大胆に焦げてたけど、本場の窯焼きの味と香りと食感を楽しみました。

その食堂脇 2Fへ続く階段が飾り付けられ、サリーに身を包んみ、プレゼントらしき包みを抱えた人達が続々と登って行っていたんですよね…

お食事中 着飾った子ども達が食堂をのぞいて愛嬌を振りまいて

「きっと結婚披露宴ね…」お腹が満たされてゆとりがでてきた私たち

ちょっとのぞかせていただけるかしら… 「ごめんくださ〜い」

「一緒に写真撮ろうよ。」

 

「座って食べて行って…」満面の笑みで手を引いて誘ってくださいます。

お邪魔したにもかかわらずの大歓迎 ありがとう♡

嬉しい 嬉しい ふれ合いでした。

 

お部屋に戻ってのシャワー … 昨日と同じく … もう驚きません。

 

 

チャイの必須アイテム ご覧くださいね。

やかんはトランクに入らず、手荷物のバックに入れて機内持ち込みして持ち帰ったんです。私はまじめ…でも周囲には笑われてたみたい?