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通りすがりに香るのは…cocorobaスパイス通信19

 

   昔の昔の 風見鶏の ぼやけたとさかに        

 

          はぜの葉ひとつ 

 

      はぜの葉赤くて日入り色 … ♪

 

 日入り色にそまった葉とともに映る

 

 櫨(はぜ)の実を収穫して砕き、採取した

 

 実を圧搾して採った油を精製したものを『櫨蝋:はぜろう』と呼ぶそうです。

 

お江戸は元禄の頃…

 

この櫨蝋に丁子「クローブ」をはじめとした

 

香料を練り込んで作られたのが『鬢付け油』

 

この『鬢付け油』

 

当時男性はちょんまげ、

 

女性は結い髪でしたから、

 

その髪型を保持するために日常の必須アイテム!であり

 

お江戸の街を闊歩する 男女の髪からはクローブの甘い香りが漂っていた…

 

現代でも両国周辺で… 私的体験ですけれどね、電車に乗り合わせたお相撲さんから 

 

それなりに距離があったにもかかわらず、漂ってきた甘く濃厚な?香り

 

そう! あの香りが鬢付け油の香りなんですね〜

 

クローブの精油はサラサラで、髪を整える:整髪力?はなく、無臭で粘性の強い櫨油

 

に香り付けとして加えられた…というわけね。

 

同じく、舞妓さんの使うドーランにも

 

そして、刀の錆を防ぐための錆止め油にもちょこっと加えて、香り付け!

 

『白檀』、『伽羅』などにならんで、『丁子』はお江戸の頃の香料だったんですね。

 

こんなふうに諸々活躍の丁子ですから

 

『お宝づくし』に連なるのもうなずけ

 

ますね。

 

見つけましたよ『丁子マーク?』

 

大阪の銘菓『おこし』の包み紙にも

 

ね 😁