ドライトマトの戻し方と『ドライトマトのオイル漬け』

水分を完全に飛ばした『ドライトマト』は食品メーカーによる加工品や輸入品に加え、高原ドライブの途中に立ち寄る道の駅でもよく見かけるようになりましたね。これら商品として流通している『ドライトマト』は水分が完全になくなるまで乾燥させたもので、カラカラで硬く、そのままでは食べられません。調理に使うためには、熱湯に10分ほど浸して戻してから使います。…水に浸しても戻りますが、1時間以上必要で、その間旨みや栄養も流失しますから、熱湯で短時間!をお勧めします…

一方 完熟トマトを天日に干したり、低温のオーブンでじっくり加熱して水分を飛ばし、半乾燥状態にしたものも『ドライトマト』

ここからは便宜上 カラカラに乾燥したものを『ドライトマト』半乾燥状態のものを『セミドライトマト 』としてお話しを進めます。

*フレッシュなトマトを天日に干して作るセミドライトマトの作り方とそれをオリーブオイル漬けにする手順はこちら『自家製セミドライトマトとセミドライトマトのオイル漬け』を参考になさってください。

いざ!ドライトマトを戻しましょう。その際トマトを浸すお湯の中にほんの少し『酢』を加えてみてください。酢の効果でトマトの旨みが果肉にとどまり、ほんのりつく酸味が味を引き締めて風味が格段にアップします。さらに酢の殺菌、抗菌効果が加わりますから保存性も高まりますね。それを使って作るマリネの美味しいこと!自家製に勝るもの無し!を実感させてくれる保存食です。

ドライトマトの戻し方 … +酢で旨みをKeep & up …

《材料》

ドライトマト     100g   

ワインビネガー(酢) 30ml    

水          900ml〜1000ml…酢と水の量は 1:3を目安にします。

① 鍋に水を入れて沸騰させ、ワインビネガーを加えます。

② ①の鍋にドライトマトを入れ、火を止めて蓋をし、10分ほど蒸らします。

③ ザルにあげて、トマトが重ならないよう並べて乾します。

*キッチンペーパーなどでふき取ると、旨味を含んだ水分も奪ってしまいますから、できるだけ自然乾燥で余分な水分だけを蒸発させましょう。

④ 表面が乾いたら、裏返して同じように乾かして出来上がり。

*セミドライの目安は、トマトの表皮は乾き、内側のお腹部分はしっとり水分が残って、艶がある程度です。夏場なら室内に置いても数時間でセミドライに戻ります。

* 戻し汁はピラフを炊いたり、キャベツや玉ねぎ、ベーコンなどを煮込んでスープにしても美味しくいただけます。

ドライトマトのオイル漬けの作り方

《材料》

戻したセミドライトマト(ドライの状態で50g量)

オリーブオイル150ml + 最後に継ぎ足す分

ニンニク          1片 …みじん切り   

ローリエ        1枚     

バジル       小1/3を目安にお好み量

オレガノ      小1/3を目安にお好み量

唐辛子       1本…3分割し、種を除く

ブラックペッパー   2、3粒 ~ 8粒ほど

塩          小1/4

① ニンニク、ハーブ、スパイス類と塩も加えてよく混ぜ合わせ、ハーブオイルを作ります

②保存瓶に戻したセミドライトマトを入れ、①のハーブオイルを注ぎ入れてよく混ぜ合わせ、馴染ませます。

③トマトが空気に触れないよう、オリーブオイルをたっぷり注いでおきましょう。

*セミドライに戻ったトマトを4~5mm幅に切ってから漬け込むと、味馴染みがよく、食べやすいのでお勧めです。

*冷蔵保存し、3ヶ月ほどで食べ切ってください。…冷蔵保存するとオリーブオイルが白濁しますが、室温に戻せば元の状態に戻ります。

* 美味しさを閉じ込めた保存食 

「美味しい!」を感じさせてくれるうまみ成分といえば、昆布のうまみ『グルタミン酸』と、鰹節の『イノシン酸』が思い浮かびますね。

そして味噌や醤油にも大豆のたんぱく質が発酵によって分解されて生じる『グルタミン酸』がたっぷり含まれているのですから、昆布や鰹節で出汁をとり、味噌や醤油を加えて味付けされる和食は「うまみ」の宝庫というわけです。

その美味しい成分『グルタミン酸』をたっぷり含む野菜がトマト!

地中海沿岸地方では夏 真っ赤に実ったトマトをソースにしてストックし、日本における味噌や醤油のように日々の料理のベースとして1年中使います。

こうしてみると、グルタミン酸の旨味で味覚ができあがっている日本人に、トマトソースがベースのイタリア料理が好まれるのは自然の成り行きといえそうです。

ご紹介したトマトのうまみ『グルタミン酸』と強力な抗酸化作用を持つリコピンをたっぷり閉じ込めた保存食『セミドライトマトのマリネ』『ドライトマトのマリネ』が食卓でお役に立ちますように…

酸味なく仕上がる自家製のセミドライトマトと、戻す作業で酸味が加わるセミドライトマト … 同じブレンドのハーブオイルに漬け込んでも、仕上がりはそれぞれですからお好みで どうぞ…。